中高生の頃、よく故障をしていました。
よく故障していたのは腸脛靭帯・アキレス腱・くるぶし周辺・軽いシンスプリント・軽い外反母趾・足底筋膜炎など、重症度は違えど長距離種目のランナーによく聞く故障は一通り経験したと思います。
もちろん原因は一つだけではありません。
ですが、これらの故障に共通する原因が一つありました。
今振り返ると、この一つが私の故障を引き起こした最大の原因だったと思います。
なぜかというと、ある一つのことをしただけでこれらの故障が減ったり重傷化しなくなったからです。
ある一つのこと、それは
自分の足に合うランニングシューズを履くこと
でした。
中高生時代に履いていたランニングシューズ
故障が多かった頃の私は、何となく周りの人が履いているメーカーや好きなメーカーの中からランニングシューズを履いていました。
もちろん足長は合わせて買いますが、その他はそんなに気にせずにデザインのかっこよさで選んだり。
それで練習やレースで使ってみて、あまりにもフィーリングが合わないと他のシューズに変える。
ということの繰り返し。
一番失敗だったのが、中学3年生の冬前に買ったナイキのシューズ。
ナイキというブランドと当時日本のメーカーにはないデザイン性が気に入って選びました。
(その頃の日本メーカーはデザイン性で言うとめっちゃダサかった!)
そのシューズは、今のナイキでは考えられないくらい薄底のシューズでソールもカッチカチ。
練習で履いたら1回で
「足の裏痛い。(泣)」
となって2、3回履いてお蔵入りしました。
中3の冬と言えばまだ陸上を始めて1年半。
仕方なし。
自分の足はどんな形?
自分の足の形を客観的に知ったのは、社会人になってすぐ。
県の合宿中、地元のスポーツ用品店が合宿所にアシックスの計測器を持ち込んで、練習の合間に選手の足を計測してくださったときでした。
それまでは、
「私の足、身長の割には若干小さいんだよなー。」
くらいにしか思っていなくて、計測も
「次の練習までに休んでおきたいけど、せっかくだからやってみるかー。」
ってノリで測ってもらいました。
結果、私の足には大きな特徴があることが分かったのです!
特徴①
同じ年齢層の同じ性別の人の平均よりもアーチ(土踏まず)が高い。
特徴②
同じ年齢層の同じ性別の人の平均よりも踵の幅が極端に狭い。
特徴③
右の足長が左の足長より0.5cm以上長い。
この3つの特徴が私の足にはありました。
自分の足に合うランニングシューズを履きたい!
平均値から外れている①と②は、既製品のランニングシューズではカバーできるものがありません。
③は、店員さんに
「右足と左足でサイズ違いを履いてもいいくらいだよ!」
とまで言われました。
今まで、アーチにフィットしないシューズを履いていたことで着地の衝撃をシューズで緩和することができていない上に、踵の幅とシューズの幅に差がある分シューズの中で踵が動いていたことになります。
しかも、右の足長に合わせてシューズを買うと左足に合わず、また逆も然りの状態。
そりゃ、アーチに疲労も溜まるしアーチは落ちるし外反母趾にはなるし足底筋膜炎にもシンスプリントにもなりますよ・・・。
「で、どうする?
ランニングシューズ2足買って片方ずつ履く?
っていうか、そもそも私の足に合うランニングシューズはないの?
まじか。困った・・・」
そう思っていたとき、
「インソールをオーダーメイドしてみたらどうだろう?」
計測をしてくれた店員さんから神のお告げが聞こえました。
そのときの選択肢はこの2つ。
・ランニングシューズそのものは既製品でインソールだけをオーダーする
・ランニングシューズそのものをオーダーする
競技者にとってランニングシューズは消耗品。
そのことを理解してくれていた店員さんは、できるだけコストがかからない方を提案してくれました。
足長の左右差が極端すぎなかったので、足長が長い方に合わせてシューズを買って足長が短い方はインソールでカバーできるかもという読みもあったようです。
店員さんナイス!
自分の足に合うランニングシューズを履くことで故障が減らせる
オーダーしたインソールが届いたのは約1か月後。
さっそく使ってみると違いにびっくりしました。
まず、履いた瞬間のフィット感が全然違う!
シューズが足に吸い付いてるみたい!!
アーチがフィットしてるからランニングしたときの安定感はあるし、踵もホールドされて疲れにくい!
「ランニングシューズってこんなに足にフィットするんだ!!」
今まで自分の足に合うシューズに出会えるわけがなかったので、この感覚は衝撃でした。
そして、それが冒頭の故障の軽減に繋がったのです。
最後に
今、ナイキの厚底シューズが何かと話題になっています。
私もみっちゃんに借りてちょっと履きました。
「いいランニングシューズだなー♪」
と思う反面、いろんな意味で
「これは!履く人を選ぶシューズだぞ!!」
とも思いました。
決して厚底シューズを否定するつもりはなくて、
ランナー(特に競技者)の皆さんにはシューズの性能だけでなく、
自分の足に合うランニングシューズを履く
ということも意識して欲しいと思っています。
あ、もちろんシューズやインソールをオーダーすることを勧めているわけではありません!
私の場合はちょっと極端なケースで、足に合うシューズを履くためにはその選択をするしかなかっただけです。
既製品でコストをかけずにできるのならそれが一番です。
毎日ケアをしても、体幹を鍛えても、走り方を研究しても故障を繰り返してしまう選手。
もしかしたらシューズにも原因があるかもしれません。
最近は、量販店でも無料で足の計測ができるお店があります。
ぜひ一度、自分の足を知ってみてください!