長距離走の基本は「ジョグ」。
ジョグといえば、私が選手時代に指導者からよく言われていたことがあります。
それが
「3種類のジョグができるようになれ。」
でした。
「・・・はぁ??」です。
ジョグに種類があるんかい。
指導者いわく、
「強い・速い選手ほど、ジョグのバリエーションが多い。」
と。
ジョグの3種類
私がよく言われていたのはこの3種類でした。
実は、私は上から1つ目と2つ目のジョグは使い分けることができました。
でもこれ、科学的な根拠があるのかどうかは不明です。
(でた!真偽不明!!)
ただ、私自身が2種類を使い分けていたことは確かだし、ハードなレーススケジュールでも結果を残すランナーはジョグをうまく使い分けているように思います。
もしかしたら、筋トレする人が鍛えている筋肉に話しかけるのと同じで、同じジョグでも目的をはっきりさせることでより大きな効果を得られる、と言うことかもしれません。
1.パフォーマンスを上げるためのジョグ
大抵のランナーは、レースの前やポイント練習をするときにウォーミングアップのジョグをすると思います。
それがこのジョグにあたります。
「ウォーミングアップしてるからできてる!走ればそのうちあたたまるじゃん?」
と思うのですが、少~しニュアンスが違います。
大事なのは、下線部の「パフォーマンスを高める」という部分。
現役時代、ウォーミングアップが上手じゃなくて思うような結果を出せない、という選手をときどき見かけました。
大事なことは、
レースでのパフォーマンス(練習ならトレーニング効果)を最大限引き出せるところまで身体が動くようにジョグをしているか。
です。
特に、中高生はウォーミングアップで体があまりあたたまっていなくても、バネでそれなりに走れてしまうケースや、レース中に体が動くようになって走れたという感覚になることもあるので、このジョグができているようでできていない選手が結構います。
❌「ジョグをすれば体が動く」
💮「体が動くようにジョグをする」
2.トレーニングとしてのジョグ
このジョグは、一般的にはランニングと呼ばれているかもしれません。
通常、心拍数や走るペースでジョグとランニングを区別するようですが、競技者の場合は「インターバル」とか「ペース走」とか名前のついていない、比較的ゆっくりしたペースでフリーで走るメニューを「ジョグ」と呼ぶことがほとんどです。
私は中長距離の競技者出身なので、ジョグとカテゴリーしています。
これは、持久力アップや筋力アップなどトレーニング面に重点を置いているジョグです。
自分の目標や体力に合わせて、いつもより負荷の高いジョグをします。
10㎞やハーフマラソンをメインで走っていた当時、私がやっていたメニューを紹介すると、
・400mトラックで20000mジョグ
・ロードで約15㎞、標高差約750mをひたすら登るジョグ
(ちなみに標高約700mから標高1450m弱の地点まで。酸素薄い。。)
・ロード30~40㎞ジョグ
・クロスカントリーコース 15~20㎞ジョグ
あたり。
とにかく精神力と脚力が強化される内容でした。
精神的にも体力的にも負荷が高いので、インターバルなどと同格でポイント練習として取り入れていました。
3.リカバリーのジョグ
これは、ポイント練習やレースなどの疲労を回復するジョグです。
広い意味で言うと、レースの後のクールダウンのジョグもこれに入りそう。
このジョグって、走行距離を増やしながらも疲労を早く回復できるという一石二鳥なジョグなんですよね~。
私もやろうとしたのですが、どうしてもトレーニングのジョグと同じになってしまってできませんでした。
私にはできなかったので、どういうジョグかを説明することができないのですが、出身の長野県内には走りながら上手に疲労を回復している選手がたくさんいます。
フルマラソンをガチで走った1週間後に市町村対抗の駅伝を区間上位で走ってる人がざらにいる・・・。
もちろん、個人の回復力の差だったり他の条件も大きく影響するとは思うのですが、強いランナーは走っていても疲労を取るのが上手!
私もこのジョグができたらもっと強くなれてたかもしれないなぁ。
ジョグの目的をはっきりさせて使い分けよう!
ここまで紹介したジョグの3種類。
走った距離やペースだけでなく、こういう視点にも意識を向けるとより質の高いジョグができそうです。